2013年08月23日

色鉛筆。海からの風を描く。


相変わらず暑い日が続いていますが皆様お元気ですか?

私は独立開業前のバタバタの中、それでも絵を描いてギターを弾いて・・・。

で、今私のFacebookページで「水辺の風景」というお題で、今まで描いた絵を紹介しています。

その流れで、先週は「流水」なんて絵を描きました。

「流水」はどちらかというと風景画というよりは習作に近いものでした。

で、こうも暑い日が続くとやっぱり路面に太陽がギラギラ照りつけるような風景よりは、さわやかな絵を描きたい。

となると何を描くか? 

川辺の風景や庭園の池も良い。

山奥の渓流も涼やかだよな〜。

あ、でも今までちゃんと描いていない「水辺」があった。

それは「海」。

岩井海岸や江の島など、海のそばまで行きながら海を描かないというへそ曲がりぶりを発揮していたわけです。

すごく前に氷見漁港は描いたっけ。でも今の画法じゃないしな〜。


と、言うわけで・・・。

描いてみましたよ。海。

それでも、ど〜んと海を描くよりもさりげなく描きたい。

題材はやはり4月に行った江の島がすごく印象的だったので、江の島の海。

江の島は小さな島ですけど、ものすごくアップダウンが多い。

岩屋洞窟に向かって歩いて行くと、茶店の脇から海岸への急な坂。

樹木の影からほのかに海が見える。

階段を下りる道に沿って海からの風がここちよく頬に当たる。

木のざわめき、潮騒。

太陽のきらめき、潮の香り。

五感の全てが覚醒する瞬間。

そんな一瞬を切り取りたいと描いた絵がこれ。

「海風 藤沢市江の島」
20130823.jpg

サイズ F6号(410mm×318mm)
制作日 2013年8月
支持体 BBケント紙
画材  カリスマカラー/三菱ペリシア

例によって結構な人混みだったんですが、意図的に全ての人物を描かないで仕上げました。

鬱蒼とした木立の表現はほとんどデザインナイフで仕上げています。

遠近感表現が大変でした。

今回は「描く」よりも「削る」がメインだったな〜。

「海」描くといいながら、「海」はほんの少しだったりして(笑)。

やっぱりへそ曲がりか???


posted by Ryota at 07:42| Comment(5) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年08月16日

色鉛筆。動きのある水を描く。


お盆も過ぎましてまだまだ暑い日が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、絵の話題の前にご報告。

私、20数年を過ごしました勤務先を来たる9月15日付けで退職いたしまして、9月16日より正式に個人事務所開設いたします。

今までいわゆるサラリーマンデザイナーとしての立場と、画家、ギター弾き、3足ワラジのような状態でしたが、これで完全に個人事業主となります。

これに伴いまして、今まで平日夜や土日に行っていた色鉛筆画教室も、平日昼間にどんどん入れていこうと思っております。
また、各種グループ展や個展も今まで以上に活発に行ってまりますので、皆様よろしくお願いいたします。

詳細はまたこのblogやwebサイトにてご案内いたします。



ということで、今週の新作。

今、私のFacebookページでは「水辺の風景」ということで、今まで描いた川や池など水辺をテーマに描いた風景画をご紹介しています。

これだけクソ暑いと、やっぱり涼しげな絵を描きたくなるのも人情。

ということで、水にテーマを絞って描いてみました。

「流水」
20130816.jpg

今回は、「動きのある水」を描いてみました。
静かな水面も非常に魅力あるモチーフですが、北斎やクールベのようなダイナミックな水も描いてみたい・・・。

が、なかなかあのような水面に巡り会うことも出来ず・・・。

それでも動きのある水面を発見!

早速描いてみました。

これ、どこだと思います?何となく山奥の渓流みたいに見えませんか?

まぁ、見えなければ私の画力不足なんですけどね。

実はこれ、中野区の紅葉山公園。

実際は背後の木々の間に、隣接する「なかのZEROホール」の建物が見えているんですけどね。

あえてそれを消して、水の流れだけに目が行くように描いてみました。

画面中央からさらに下の池に向かって水が落ちていくために、かなりただの池にしてはダイナミックな水の動き。

こうやってフレーミングするとそれなりに見えるから不思議。

多少涼しくなっていただけましたでしょうか?

サイズ F6号(410mm×318mm)
制作日 2013年8月
支持体 BBケント紙
画材  カリスマカラー/三菱ペリシア
posted by Ryota at 08:35| Comment(3) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年08月12日

色鉛筆。都会の里山を描く。


溶けそうに暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

こういう気候の時はなるべく外での運動は避けた方が良いですね。
私はロードバイクに乗りますが、もう早朝限定です。
この土曜日(10日)も6時から乗りましたが、もうその時間から30度近い気温。
10分おきに給水しないと死にますね。
80kmほど走りましたがウエットサウナの中を走っているようでした。

さて、普段はあまり遠出もせず、近場をウロウロと乗るだけの私のロードバイクライフ。

始めた頃は、いろいろな入門本に「ロードバイクはヒルクライムこそ醍醐味」とか「坂を登る面白さが判ってはじめてロード乗り」なんてことが書いてあり、「私もそのうちに坂登るのが好きになるのかな〜」なんて思っていました。

で、初めてのレースもヒルクライム系を中心に富士山や乗鞍のレースに出ていたわけです。

でもね。はっきり申し上げます。

2004年にロード乗り始めて9年目。レースやツーリングやらで色々な坂を登りました。

それなりに頑張ってきたつもりですが、全く速くならない。全く坂が楽しくない。坂は嫌いです!

ま、今更声を大にして言うまでもないんですけどね。

よく言われましたよ。「それだけ乗っていて何で速くならないの?」

知らんがな。もともと心配機能強くね〜し。


それでも自転車好きですし、ちょこちょこ乗るわけですが、遠出する時間も気力もない時にちょっと郊外気分を味わえる場所があります。

板橋区の成増から高島平へ抜ける道。

何本かあるのですが、このあたり微妙にアップダウンがあるんですね。

お勧めは川越街道の「成増小学校入口」交差点から「赤塚高台」「上赤塚交番南」交差点を経て郷土資料館・板橋区立美術館のある赤塚公園へ至る道。

特に「上赤塚交番南」交差点からの道は鬱蒼とした緑の中をダウンヒルできます。
見えてくるのは郷土資料館の茅葺き屋根。
朝の気温が低いときに走ると、とても23区内とは思えない空気を体感できます。

この資料館と美術館のある赤塚公園は、中に小高い丘があります。
ここは赤塚城趾なんですが、まるで田舎の里山。

公園を巡るように道路を走っていくと、「美術館入口」という交差点。

ここを左折すると高島平方面なんですが、ここから斜度20%近い坂。
まぁ、長さ150mそこそこなんで坂嫌いの私でもダンシングで何とか登り切っちゃう。

登り切った後、ふと後ろを振り返ると・・・・。

「都会の里山 板橋区赤塚」
20130812.jpg

サイズ F6号(410mm×318mm)
制作日 2013年8月
支持体 BBケント紙
画材  カリスマカラー/三菱ペリシア

ちょっと良い風景でしょ?
「美術館入口」の交差点を坂の上から眺めている風景。
この信号を左に行くと、滝があったり東京大仏があったりと、なかなか面白い場所。
美術館も面白い企画をやっていたりするので、お近くにお立ち寄りの際には是非。


posted by Ryota at 08:02| Comment(3) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年08月07日

色鉛筆。 暑い夏を描く。


いや、暑いですね。

8月15日までに4枚仕上げるというお仕事いただいていたため、中々新作をアップすることが出来ませんでした。
ようやく仕事の方も目処が付きまして合間に描いた絵をアップしましょう。

舞台は川越。

小江戸と称される蔵の街。

昔ながらの歴史ある建物がそこここにあり、人力車の呼び込みも響く観光地でもありますね。

どうも昔からへそ曲がりの所がある私は、そのまま観光地の絵はがき的風景は描きたくない。

ちょっと前にも川越の夏風景描きましたけど、交差点だったもんなぁ。

今回も蔵が建ち並ぶメインストリートではなく、一本脇道に入った路地を描いてみましょう。


もともとが東京のベッドタウンである川越。

歴史ある蔵造りの建物と普通の住宅地が混在しています。

観光客で溢れる通りを一本入ると静かな住宅地。そこに古い建物もあり、実に楽しい。

観光客が行き交う道へ交差する一本の路地。

そこから見る青空。

夏の太陽、溢れる光。

一瞬人通りが途切れた静寂。

詳細を描き込み、逆光が醸し出す影でさらに上から塗りつぶす。

そんな作業の繰り返し。


実はまた紙を試してまして、今回はBBケントを使用しています。

紙としてはKMKケントとハーネミューレのボタニカル紙の中間的な感じ。

KMKケントより紙が厚いので描きやすいですね。

しばらくはこれメインで行くかも。

「夏の路地 川越市仲町」
20130807.jpg

制作日 2013年8月
サイズ F6(410mm×318mm)
支持体 BBケント紙
画材 カリスマカラー/三菱ペリシア


posted by Ryota at 08:48| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年07月27日

零戦を見る。

久しぶりに絵の話題から離れて・・・。

新所沢のカルチャースクールで絵を教えています。
今日、スクール修了後、時間があったので行ってきました。所沢航空発祥記念館。

俗に言う航空公園にあります。

なぜ、行ったかというと、オリジナル栄エンジンで唯一飛行可能な零式艦上戦闘機五二型が里帰りしているから。

機体は三菱零式艦上戦闘機五二型。中島飛行機小泉製作所にて1943年5月に製造。製造番号5357。
1944年3月、サイパン島の261空に配備。6月にサイパン陥落後、無傷で米軍に接収され、アメリカ本国へ。
その後プレーンズ・オブ・フェイムでレストアされアメリカの航空ショーなどで飛行していました。

過去、1978年と1995年の二回、日本に里帰りしています。

私自身、1995年の竜ヶ崎でのフライトは見ており、その時の零戦の機動や栄エンジンのサウンドには衝撃を受けました。

ただ、間近で実機を見ることはできなかったんですね。

なので、今回、触れそうな近くで見てきました。

何もゴタゴタ言いません。撮ってきた写真を掲載しましょう。

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九九式二号20mm機銃やLEDを仕込んだ九八式射爆照準機なども展示されていました。
床には鏡面シートが敷いてあり、機体下面もよく見えるようにしてあります。

70年前の日本技術の結晶。堀越二郎さんの仕事の結実。

例のアニメ公開の影響か、設計者・堀越二郎さんの展示もかなり多かったですね。

ですが個人的に感じたんです。
与えられた様々な条件と制限。その中で最大限力を尽くし「これ以上無い」というレベルで結実した努力の結晶を前にすると、後世センチメンタルなアニメの主人公にされていることを、この偉大な設計者はどう思っているんだろうと。


posted by Ryota at 22:01| Comment(3) | TrackBack(0) | 飛行機

2013年07月12日

色鉛筆。たまには屋内を描いてみる。


ここのところ、花や雨風景など初めての画題を描いてみました。

風景が好きだけど、とにもかくにも絵を描くことは大好きなので、得意不得意はあれど何でも描きたい。

ということで、今回は「屋内」にチャレンジ!


ま、実を言うとアントニオ・ロペス展で、刺激を受けたことも大きいんですけどね。

ロペスもかなり室内の様子を描いています。

特にバスルームを二つの視点で描いていたりして、大変面白かったですね。

じゃぁ、私は何を描こう。

残念ながら中途半端に古い自宅は、絵になりそうな場所ももない。

どこを見ても典型的ウサギ小屋。

やっぱり欧米の家屋や、伝統的日本家屋はいいなぁ。


で、悩んだ末、ロペスの影響丸わかりだけど、バスルームに決定。

正直、水や金属、その他の様々な素材や、光の反射も面白かったんですね。


午後の日差しを受けて、ステンレスの風呂桶が輝いたり、ガラスに映るシャンプーボトルが面白かったり。

てなわけで描いてみました。


観察力が勝負な絵でしたね。

屋内は光の方向や光源が複数ある場合が多い、
影の付き方も単一方向にならないこともありますね。
そこを見極めながら、反射や透過を描く。
そんな感じの作業でした。


「贅沢な休日」
20130712.jpg

サイズ A3(297mm×420mm)
制作日 2013年7月
支持体 ハーネミューレ・ボタニカル紙
画材  カリスマカラー・三菱ペリシア

まぁ、こう暑いとね。
昼間っから風呂入って、風呂上がりに明るい内からビール飲みたいな!っと。
posted by Ryota at 07:49| Comment(6) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年07月05日

色鉛筆。歴史ある街を描く。


前回は珍しく雨の風景を描いてみました。

直射日光のない優しい光で描く風景もなかなかに難しく、かつ楽しくもありました。

ただ、やはり私の芸風は明るい光の溢れる風景かな。

E・ホッパーの絵みたいに「サングラスが必要」って言われたい。


そこで今回はまた明るい風景画。

そして東京近郊の観光地をチョイス。

以前、東京近郊の観光地で江ノ島の風景描きましたが、今回は埼玉県は川越。

ここ、観光地って感じは私自身あまりないんですけどね。学生時代なんかはただの地方都市的認識だったかな。


今回めがねを新しくする際にお世話になったお店が川越。

相方の母校も川越ということで、まぁ馴染みのある土地でもあるんですが。


で、先週の土曜日に川越をウロウロしていたんですが、いや〜人が多い。

いつの間にこんなに観光地化しちゃったんだろう?人力車は走り回っているし。

ネタはたくさん仕入れたんですが、あえて街のシンボルの蔵を描かかないのが私流。

今回の絵もあえて逆光で日差しの強さを強調してみました。

逆光になると細部が影になってわかりにくいんですが、資料写真のトーンカーブを思いっきりいじって細部を確認。

細かく描き込んでから、影で塗りつぶしていくというかなり自虐的作業。

でもこれをやらないとリアリティがないんですよね。

背後のマンションと前景にある伝統的ファサードの商店との対比が面白いですね。



小江戸に降り注ぐ午後の夏の日差し。人混みの切れた一瞬を切り取りました。

「日本の夏、小江戸の夏 川越市仲町」
20130705.jpg

サイズ A3(297mm×420mm)
制作日 2013年7月
支持体 ハーネミューレ・ボタニカル紙
画材  カリスマカラー・三菱ペリシア

この後、上福岡まで移動。

前々回、紫陽花の写真をご提供いただいたSさんのお店「銭湯カフェ 末広湯」にお邪魔しました。

もしかしたら上福岡でも色鉛筆教室もできるかも!

楽しい時間をありがとうございます!
posted by Ryota at 07:37| Comment(5) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年06月30日

色鉛筆。雨の風景を描いてみる。


もともと脳天気なところがあるせいか、陽光溢れる明るい絵ってのが好みですね。
エドワード・ホッパーの絵のように「サングラスが必要だ」なんて言われてみたい。

で、風景画も今までずっと日の光を意識して描いてきました。
順光であれ逆光であれ、主役は太陽の光と影。

これが自分の芸風であったわけです。

たまたま前回、新たなチャレンジとして「紫陽花」を描かせていただきました。
これは静物画として花を描いたんですが、非常におもしろかった。

じゃぁ、未経験のものももっとチャレンジしてみるか!ということで描いたのが「雨の風景」。

光が強いと影も濃い。
要するにコントラストが強いわけですが、影を黒く塗り込めることで対象が浮かび上がります。
形がはっきりするわけですね。

逆に言えば、暗い部分のディティールはわからない。つまり描かなくていい。
これ、ある意味楽なんです。

ところが雨や曇りの風景だと、当然ながら日の光は弱い。影も濃くならない。
ものの形を際立たせるのが難しい。ディティールもしっかり描かなくてはならない。
遠景は雨に煙る。空気遠近法をさらに強調したような表現になる。

ということで、試行錯誤しながらも腰を据えて描いてみました。
場所は柳瀬川にかかる歩道のみの橋。
橋の向こうは大きなショッピングセンター。
ふだんは河原でのバーベキューやランニングする人、ショッピングセンターへの買い物客で喧噪ある場所。

ところが雨だと人の声はおろか人影すら見えない。
聞こえるのは雨音だけ。

そんな雰囲気を表現したかったですね〜。

あと、今回もボタニカル紙を使用したのですが、多色で混色して輪郭をぼかしていくと、そのままで水彩のようなタッチになることを発見。
これはケント紙とは違うおもしろい効果でしたね。意外に良いかも。

「五月雨 新座市大和田」
20130630.jpg

サイズ A3(297mm×420mm)
制作日 2013年6月
支持体 ハーネミューレ・ボタニカル紙
画材  カリスマカラー・三菱ペリシア
posted by Ryota at 14:32| Comment(6) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年06月26日

色鉛筆。季節の花を描いてみる。


人によって得意な画題ってありますよね。

ご存知のように私の芸風は日常的な風景画にあるわけです。
ただ、いつも同じ風景画ではさすがに飽きるわけで、その時には飛行機描いたりまれに人物描いたりしています。

そんな中で一度も描いたことないのが「花」。

風景画としては桜を主題に描いたことはありますし、人物画のバックに花があるのも描いたことはあります。

でもいわゆる主題としての花は描いたことがない。

なぜなら、全く私に似合わない。わはは。

実際、花、知らないですしね。桜とチューリップとひまわりくらいしか区別付かんぞ。

そんな中でもさすがに「あ〜この花なら知っているぞ」というのが「あじさい」。

まぁ、季節柄もぴったり。

Facebookでお知り合いになることのできたSさんが、実に粋な生け方をされているあじさいをご自分のページにアップされていました。

見た瞬間、「あ〜、これ描いてみたい!」となりまして、お願いして角度を変えて撮影していただいた写真を数枚送っていただきました。

それを頭で再構成して描いてみたのがこの絵。

どちらかというと花そのものより構図や配色に気を使いました。

全体的に左下に主体を置いているのは、花そのものが中心にくるように配置したということもありますが、できれば大きい空白を活かして空気感のようなものを出したかった意図もあります。

また、バックの処理も最初は写真の背景にあった「赤」で処理をしていたのですが、どうも花自体と喧嘩しそうなので、塗った後からやり直し。
すべて消しゴムで一度赤を除去してから「黒」で塗り直しました。

黒にしたおかげでより花が際立つようになりました。

雨の一日の静寂さ、落ち着き、そんなものが表現できていると良いなと思います。

「Rain Song」
20130626.jpg

サイズ A3(297mm×420mm)
制作日 2013年6月
支持体 ハーネミューレ・ボタニカル紙
posted by Ryota at 07:47| Comment(6) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年06月21日

色鉛筆。都会の路地を描く。


最近、逆光的な光が醸し出す影がすごく面白くて、風景画描くとどうも逆光気味になっちゃってますね。

今回の一枚もそんな感じ。

6月初頭の週末、久し振りにゆっくり休みが取れたので、行きたかったところへ。

まず、最初は東急BUKAMURAで開催中だった「アントニオ・ロペス展」へ。

IMG_2061.jpg

スペインの偉大なリアリズム絵画の巨匠。

かねてから見たかった人なのですが、ようやく日本でも展覧会が開かれ、その原画を目にすることが出来ました。

何となく絵の方向性が私と同じような所を見ているようで、大変に勉強になりました。

その後は、これも見たかった太田記念美術館で開催中の「北斎と暁斎−奇想の漫画」展。

北斎も大好きな絵師ですので、何か企画展などがあると必ず足を運びます。

今回は河鍋暁斎との共同展示。河鍋暁斎も好きな絵ですのでなかなかに美味しい企画。

こちらも充分堪能しました。

太田記念美術館は浮世絵専門の美術館ですが、原宿とは思えない落ち着いた一角にあり、雰囲気も非常に落ち着きます。
まだ行かれたことのない方は是非。

IMG_2062.jpg


さて、こんな具合に渋谷〜原宿をおっさんのくせにウロウロしたものですから、ちょっと青山あたりまで足伸ばして色々とロケハン。

都会の細い路地を歩いていると、近代的なビルのガラスに写る空や光が美しい。

それを描いてみたのがこれ。場所の特定は比較的簡単かな。
例によってボタニカル紙に描いております。

「都会の路地 港区南青山」
20130621.jpg

サイズ A3(297mm×420mm)
制作日 2013年6月
posted by Ryota at 07:33| Comment(5) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

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