2013年05月31日

色鉛筆。夕方の街を逆光で描く。


さて、レクトヴァーソギャラリーでのグループ展も無事終了。

多くのお客様にいらしていただけました。本当にありがとうございます。
絵描きとしては、やはり生で原画を見ていただけることが、一番の喜びです。

御芳名帳にも記載いただきましてありがとうございます!
本来ならお一人おひとりにお礼申し上げるところですが、取り急ぎこの場にて失礼いたします。

さて、そんな中でも色々と描いています。

まず、苦手な人物画。

Facebookでお友達になったTさんのご協力をいただき、写真をお借りして描いてみました。
徳島在住の方ですので実際にお会いしたこともありませんし、お声を聞いたこともありません。
なので、Facebook上でのやり取りだけからお人柄を推察し、何枚かの写真からイメージを膨らませて描くという作業になりました。

実際はFacebookでのプロフィール写真をベースにしたのですが、特に印象的な目に焦点を当てて描いています。

イメージとしてはフェルメールの肖像画。
当時貴重であったラピスラズリ(青の顔料)を印象的に使ったフェルメールを意識して、青を際立たせております。

紙はいつものKMKケントではなく、VIFART(ヴィフアール)という水彩紙の細目を使用。
サイズもB5版と、私としてはかなり小さめ。

「BLUE」
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サイズ B5(182mm×254mm)
制作日 2013年5月


で、これだけではなくて通常の風景画も。

この忙しい最中、よく2枚も描いたな。偉いぞすごいぞ私!

今回は自宅側の住宅地。
時間は午後4時前くらいですかね。

日が長くなったとはいえ、太陽は若干西に傾き影が長く延び始める時間。
太陽に向かって歩いていると、まぶしくて思わず目を細めるような時間。

この空気感を絵にしてみよう。

となると、完全に逆光で描くことになります。
逆光はコントラストがはっきりして、かなりドラマチックな印象を与えることができるんですが、
黒い影が多くなり画面全体が真っ黒になっちゃう。

描き方は、なるべく明るい状態で細部を描いて、そのあと黒やグレーで全体の彩度と明度を落としていく感じ。

そして実際よりも光の当たっているところはより明るく描く。

こんな感じで描いていますが、難しいのが空。

感じとしては光溢れて真っ白なんですが、それでは絵として面白くないのでブルーとイエローで味付けをしていきます。
ただ、画面がどうしても黒が多いので、かなり注意しないと手に付いた汚れなどで空を所々汚してしまう。

結局、2回も空を塗り直す羽目に。

消しゴムと青をかなり消費してしまった・・・。まだまだ修行だなぁ。

「家路 中野区上鷺宮」
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サイズ P10(530mm×410mm)
制作日 2013年5月

BGMはやっぱりドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」2楽章かな。
posted by Ryota at 08:24| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年05月24日

色鉛筆。赤と緑の風景を描く。


さて、レクトヴァーソギャラリーでのグループ展もいよいよ明日まで。

すでに多くの方にご覧いただいているようです。本当にありがとうございます!

現在、このような形で展示されております。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。

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そんな中でも絵を描いているわけですが、今回はちょっと街中風景離れまして・・・・。

荒川がホームグラウンドな自転車乗りにはお馴染みの風景がいくつかあります。

今回はその中から岩淵水門を描いてみましょう。

岩淵水門は二つあります。大正時代末期(1924年)に作られた歴史ある「赤水門」と、1982年に完成した新しい「青水門」。
場所は荒川と隅田川が分岐する北区志茂。

河口に向かって荒川を下ると、必ず通過する場所ですね。

現在稼働しているのは青水門の方ですが、赤水門は取り壊しの危機を乗り越え、東京都選定歴史的建造物に指定されています。

近くの河川敷では多くの人がバーベキューしており、この赤水門の近辺では釣り糸を垂れる方も多い。

ちょっと東京都は思えないようなのどかさ。

対岸には川口市の高層マンション。


自然の風景には原色って意外に少ないんですが、鮮やかな赤と瑞々しい初夏のグリーンが印象的なんですね。

補色関係にある赤と緑ですが、風景の中で違和感なく混在している不思議。

手前の樹木にかなりアレンジを加えましたが、木々越しに見る赤水門。

この空気を何とか絵にしてみようと描いてみました。

「初夏の岩淵水門 北区志茂」
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サイズ P10号(530mm×410mm)
制作日 2013年5月
posted by Ryota at 08:09| Comment(7) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年05月18日

色鉛筆。印象的な木を描いてみる。


かねてからご案内しておりましたが、来る5月21日からグループ展に参加します。

場所は茅場町レクトヴァーソギャラリー。

そこに出展するための最後の一枚を描いておりました。

前回掲載した絵はクライアントさん絡みのメジャーな風景。

今回の絵もある意味とってもメジャーな場所を描いております。


場所は台東区は谷中。谷根千なんていわれて最近はすっかりメジャーになりました。

ロケハンで訪れた時もGW中でものすごい人出。夕焼けだんだんにも以前は沢山猫がいたのに、新しい建物が建ったり大勢の観光客でサービス精神旺盛なのが2匹いただけ。

この最後の一枚を描くためのネタ探しでもあったわけですが、あまりに人が多すぎて描く気にならない。

基本的に私の風景画はあまり人を描きません。

人を入れると、何だか妙に絵が生々しくなり、具体化しちゃいます。

そうすると見ている側の想像範囲が狭くなるというか、何となく絵に入りづらい気がしてしまうから。

だからよほど印象的でないと人を入れたくないんですね。

そんなわけでフラフラあるいて三浦坂方面へ。

この坂には途中に「ねんねこ家」さんという猫店員が常駐している雑貨屋さんがあります。

ここもものすごい人だったのですが、覗いてみると雑貨はやめて今は喫茶店とのこと。

ここの名物猫にも会いたかったけど、入れるまで時間がかかりそうなので断念。

三浦坂を上がって行くにつれ、徐々に人が少なくなり目の前には有名なヒマラヤスギ!

「みかどパン」というレトロなパン屋さん(お菓子屋さん?)の前にあるのですが、これがまたちょうど三叉路の真ん中。

グループ展出展用作品の最後を飾るにふさわしいなと感じ、すぐに撮影。

やっぱり観光客が何人かひっきりなしに通るので、人の途切れる合間を狙うも難しい・・・。

カメラで撮影している人もいてなかなか動かないし(おまえもだよ・・・)。

まぁ、そんな中、それでも数枚は何とか撮影し、周りの雰囲気を味わいます。


早速描き始めたはいいけれど、立派な老木。

枝の張り方を綿密に描写していくといつまでたっても木にならない。

で、思い切って自分のイメージなりにかなり自由に描くことに。

サイズは今回の上限サイズB2なので、これまた画面もでかい。

それでも今回はチマチマ描くのではなく、枝の勢いを消さないようにある程度正確さには目をつぶってダイナミックに描きました。

現地をご存じの方はもしかすると、「あれ?こんなんだっけ?」って思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そこは絵。

私の感じたヒマラヤスギということでご容赦いただきたいと思います。

あ、決してGoogle Streetなんかで見比べないでね(笑)。


「ヒマラヤ杉 台東区谷中」
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今回のグループ展は額装ではなくパネル張りのみですので、原画をダイレクトに見ることができます。
ご用とお急ぎでない方、お近くにお立ち寄りの際は是非ご覧ください。

レクトヴァーソギャラリー Graphic Art exhibition 2013 響感グラフィックの表現者3
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posted by Ryota at 08:48| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年05月11日

色鉛筆。メジャーな風景を描く。


通常はあまり人様が描かない風景を描くのが私の芸風。

画家としての活動がこれで良いわけです。

ところがクライアントさんから依頼があって描く場合は、画家からイラストレーターとなり、
また、その対象も人様が描かないものから結構メジャーなものに変わることも多い。

今回、まだ仕事になるか決まったわけではないのですが、メジャーな風景のお題をいただきました。

グラフィックデザインの仕事から派生したものですので、もしかしたら別案になるかもしれない。

だからクライアントさんは「とりあえず写真でイメージみせてくれたら良いから」と言っていただきました。

私もそのつもりだったのですが、まぁもし別案に決まって描いた絵が没になっても、それはそれ。

画家活動の一環の絵ととらえても良いし、写真でお茶濁すよりちゃんと描いたれ!と思い描くことにしました。

何を?

思いっきりメジャーなお題。

それは・・・東京スカイツリー。


GW中に取材とロケハン。

さすがに観光地。人もたくさん。

当たり前のアングルで描くより、何か印象的な構図はないかな・・・と思い描いたのがこれ。

「駒形橋 台東区駒形」
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サイズ P10号(530mm×410mm)
制作日 2013年5月

まぁ、やっぱり私の守備範囲外という感じはしますね。
ただ、こういうメジャーな風景描くのも勉強になりました。

肝心のスカイツリーより駒形橋描く方に力入れちゃったけど(笑)。

posted by Ryota at 00:18| Comment(3) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年05月02日

色鉛筆。ちょっと切ない絵を描いてみる。


なんか良い絵のネタないかな?と、今日も徘徊する私ですが・・・。

時々いつも目にしている風景でも、シチュエーション次第で「おっ?」となることがありますね。

日常的に良く歩いている街並。

ここは新座市ですが近くに柳瀬川が流れ、やはり土地にかなりの高低差があります。

大きな団地から幹線道路に向かって坂を上がりきると、高圧線鉄塔と住宅の間に空いた小さなスペースに公園があります。

小さな公園。遊具はジャングルジムと滑り台だけ。

休日の昼下がり。

東京近郊の住宅地で大きな団地もあるのに、子どもの声は全く聞こえない。

人は誰も歩いていない。

ふと自分がちょっと異世界に入り込んだような不思議な錯覚。

泣き出したくなるような寂寥感。



直後、クルマの大きな音と人声や街の喧騒。


とまぁこんな感じで、その一瞬を絵にしてみました(笑)。

何となくキリコの描く世界や、宮崎駿の背景を彷彿とさせた瞬間ですね。

今回、描くに当たってちょっと構図に仕掛けを施してみました。


中央やや左よりにジャングルジム。

こいつを寂寥感の象徴のように見立てて、画面の上下に地面と空を大きく取ってみました。

そして全てのものがジャングルジムに向かうようなパース。

上下三分割された画面の中央部分だけ凝縮された街並。

上下と中央の対比も面白いかなと。

ただ、地面と空を大きく取ると、塗っていて飽きるんだよな〜。

「小さな公園 新座市新座」
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サイズ P10号(530mm×410mm)
制作日 2013年5月

Facebookページもよろしくお願いします。
posted by Ryota at 07:33| Comment(6) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年04月24日

色鉛筆。珍しく観光地を描いてみる。



先々週、思い立って江ノ島までBRZで行ってきました。

ちょっと前にテレビで取り上げられていたUSB猫を探しに行ったわけじゃなくて、シラスが解禁になったんで生シラスを食べに(笑)。

夏やGWのシーズン前でしたが、けっこうな人出。

せっかくなので絵のネタもたくさん仕入れたんですが、やっぱりあまり人が写るところは描きたくない。

で、好物はもう人の入り込まない路地裏だったりするわけです。

だったら江ノ島じゃなくても良いじゃんって話ですが・・・(笑)。


今回の絵の舞台は、江ノ島の入り口から弁天様へ向かって登って行くメインストリート、そこからちょっと入る路地ですね。

ここだけ切り取ると、当然ながら海は見えないのでまったくどこだかわからない。

それでも、路地に注ぐ明るい日光と、風景を写す土産物屋さんのガラス。

これだけでもう「描きて〜」となるわけです。


ただ、反射はやはり難しいですね。

水面なら波紋などでごまかしも効くのですが、ガラスの場合完全なフラットな面。

そこへの反射と、透過してガラスの向こうの景色。

これをブレンドして描かないといけない。

ある意味、テカテカの金属などより難しい。

できるかぎり左側に描いた風景をそのまま右側のガラスに映すという、アナログならではの苦労をしながら描写。

こうしてみると・・・う〜ん、もうちょっとかな。

まだまだ勉強でございます。


「江ノ島散策 藤沢市江の島」

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サイズ P10号(53cm×41cm)
制作日 2013年4月

posted by Ryota at 08:26| Comment(6) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年04月17日

色鉛筆。東京の橋を描いてみる。


さて、今週描いた絵です。

「音無橋 北区王子」

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サイズ P10号(53cm×41cm)
制作日 2013年4月

初っぱなからいきなり本題(笑)。

ここは都内有数の桜の名所、飛鳥山公園のある飛鳥山交差点のすぐそば。
この交差点は都内で唯一、路面電車とクルマが混走する場所でもありますね。
以前ここを絵にしたこともありました(今見るとその絵は強烈に下手なので、今回は掲載しませんが)。

その交差点の手前に音無橋という橋があります。
この橋は石神井川にかかる橋で、橋の下は親水公園になっています。この公園も渓谷のようになっており都内とは思えない閑静な雰囲気ですね。

今回はその親水公園ではなく、橋の上。

橋自体は何てこと無いですね。普通の道路。

ただ、欄干と街灯のデザインがちょっと変わっていて、電線が地中化されてまったく電柱がない様子と相まって、ちょっと日本っぽくない雰囲気を醸し出しています。

いつも自転車通勤でここを通るのですが、やはり日頃から気になっており今回ようやく描いてみることができました。

描いてみるに当たって難しかったのは、やはりこの特徴的な街灯。

コンピュータなら一つ形状を起こして、それをコピペで貼り付けていけばあとは大きさ調整するだけで良いのですが、当然ながら手描きですので一つひとつ描いていかなきゃいけない。

めんどくさい。わはは。

で、形も同じにならない。微妙にゆがんだり間延びしたり縮んだり・・・。

ま、でもこれが「絵」なのですね。「味」として肯定的に捉えましょう。



朝日に照らされた音無橋。ちょっと欧州風な感じもしませんか?



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2013年04月09日

色鉛筆。冬の樹木を描きたおしてみる!


私のFacebookページにも書いたんですけどね。

今週の新作できました!

場所は私が通っていた中学校の裏。

そこには東京都と埼玉県を隔てる白子川という荒川の支流が流れています。

中学校の頃はきったないドブ川だったんですが、やはり最近はきれいになってますね〜。

中学当時は当然ながら埼玉県側の和光市は学区外。友達がいるわけでなく、親戚もいないので和光市に足を踏み入れることはあまりなかったんですね。

それが、今年の1月に大雪でクルマが動けなくなり、島忠和光店にクルマを預かってもらってからちょくちょく行くことが増えました。

白子川に向かって東京都練馬区側も埼玉県和光市側も坂道が多い。

私にとって非常に美味しい風景がたくさんあるわけです。

今回も今年の2月頃にロケハンした和光市南の風景。通っていた中学のすぐ裏側です。

川から住宅地に向かって坂道があるのですが、ここはまるで山間部のようなつづら折りの道になっています。

こういう住宅地なのに「ちょっと違う」雰囲気が大好きなので、思わず10枚以上も写真を撮影。


また、瀟洒な住宅の反対側には武蔵野らしい雑木林。この対比も面白いですね。

今回最も苦労したのがこの雑木林の表現。

真夏や新緑の季節なら鬱蒼とした緑を表現するのですが、今回は冬の風景。

葉を付けていない梢はまるで空に細い線を引いたかのようにある種幾何学的模様を描いています。

これをどう表現するか?

何度もイエロー〜ブラウン系の色で下地を塗り、ひたすらデザインナイフで細い枝を描いていく。

そのあと、キンキンに尖らせた黒で細い枝に一本一本影を付けていく。

ひたすらこれを繰り返し、青空バックの梢はダークアンバーと黒でこれも一本一本描いていく。

まぁ、ある意味修行のような行程なのですが、次第に冬の木らしくなっていくのが楽しいですね。

あとは土手の枯れ枝や落ち葉の表現。これもひとつひとつ描いていくしかない。

まぁ、こういうときにデザインナイフは大変重宝するわけです。

さて、冬の雑木林、上手く描けていますでしょうか?

「小さなつづら折り 和光市南」
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サイズ P10号(53cm×41cm)
制作日 2013年4月
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2013年04月05日

色鉛筆。「写真のように描く」ということ。


今日はちょっと最近感じたことをつらつらと・・・。


私の絵を見ていただいたからいただく言葉に「写真みたいですね」という言葉があります。

この間、他の作家さんのblogだったかfacebookページだったかで、「写真みたい」と言われることがあまりうれしくない・・・と描かれていました。


正直に言います。

「写真みたい」という言葉。私、いただいたらとてもうれしいです!



この絵に対しての批評=「写真みたい」という言葉には二つの意味があるのではないかなと思っています。

1まるで写真のように見える。すごいテクニック!(肯定的)
2写真と同じなら絵を描く意味ないじゃん。絵なら絵ならではの表現をすればいいのに。(否定的)


1は割と絵を描く方ではなく、絵を見て楽しむ方からいただくことが多いような気がします。
2は絵を描く方、もしくは絵の鑑賞が趣味のような方からいただくことが多いような気がします。

あまりうれしくないと呟いた作家さんは2の意味で捉えられるのかもしれませんね。

私にとっては1でも2でも正直どっちでも良いです。

「写真みたいですね」と言われたら、写真に近く色や形状を表現できているのだなと素直に喜びます。
「写真と同じでつまらない」と言われたら、「どの写真と同じですか?」と聞き返します。

私の場合、確かに写真を参考に描くことが多いですね。というかほとんどそうです。
街角の風景を描いていると、現実問題、街角でイーゼル立ててずっと絵を描くことは難しいですね。
時間ないし。また、昨今のご時世じゃ通報だってされかねない。

と言うわけで写真を沢山撮ってそれをベースに描くことが多いですね。
基本、実際の風景を自分の目で見て、そのイメージは頭に残しますけど。

だから、私の撮った写真を見て、「これと同じじゃつまらない」と言われるならわかりますし、同じと言われたら「そうなのかな」と思います。大いに反省し、努力をさらにしないといけません。
まぁ、実際には自分のイメージ優先して、撮った写真とは色々と変えて描いていますけどね。
それに、完全に写真と同じにはやっぱり描けません。そこまで上手くないし色鉛筆という画材の限界もある。


でも、漫然と抽象的に写真全般をイメージして「写真と同じ」と批判的に言われるならば、その言葉はほとんど気にしません。
何故ならその言葉は「写真」や「写真家」の方々にも大変失礼なんじゃないかな?と思うわけです。

だって「写真家」は沢山いらっしゃるわけですし、それぞれの方が個性を持って仕事をされているわけですよね。
「こういう絵(この場合は写真のことですね)が欲しいから、あのカメラマンに頼もう」とか、写す対象によって得意なカメラマンがいますので、そういう方に頼もうとか、それぞれ取捨選択するわけですよね。
私もグラフィックデザイナーですので、プロのカメラマンの仕事は目の当たりにします。

的確にディレクターの指示通りの写真を撮れるカメラマンはやっぱりプロですし、職人だなぁと思います。
「写真と同じでつまらない」という言葉は、「写真」や「写真家」の方々をも十把一絡げにしているような気がしちゃうんですよね。


自分もグラフィックデザイナーとして仕事をしているときは、やっぱり自分のことは職人だと認識して仕事をしています。
イラストレーションの仕事をいただくときもそうですね。職人です。

間違っても自分のことを「アーティスト」とか「芸術家」とか思うことはありません。

画家として絵を描くということは、単純に「クライアントからの指示で描くのではなく、自分のイメージで自分の好きなように描くこと」だと思っています。

クライアントからの指示が無いだけで、基本的にはイラストレーションの仕事と大差ありません。

要は職人的に描いているわけですね。

だから、技術を褒めてもらえる「写真のようですね」というお言葉が大変うれしいんですよ。

色鉛筆をメイン画材で絵を描いている売れない画家として自分を見ても、「アーティスト」とか「芸術家」という風に自分を思ったことは露ほどもありません。

あくまで「職人」ですね。画家としての自分も。

その職人が描いた絵にもしかして「芸術性」みたいなものを感じていただけたら、それはそれですごく嬉しいことです。

「写真のように描く技術」を認めていただくのと同じくらいに。


以前描いた絵と、その元となった写真。
比べてみていかがでしょう?

写真みたいに描けていますでしょうか?
それとも写真と同じでつまらない絵でしょうか?

どちらの評価でも私にとってはとてもありがたい評価ですね。

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写真みたいという言葉を否定的に捉えている方は一度、「ホキ美術館」を訪れてみてください。
写実絵画の現物を目の当たりにすると、「写真みたい」という言葉では表現できない圧倒的な迫力の絵画群にノックアウトされます。

ここに収蔵されている絵を見ていくと、自分がいかにまだまだ未熟であるか、いかに物事をちゃんと見ていないかを思い知らされます。

まだまだ勉強ですね。



それと、ちょっと前の話ですが・・・。

私もネットで見たことがあるのですが、ある色鉛筆画家がメディアに取り上げられたことがあります。

事故が元で仕事ができなくなった料理人が、リハビリを兼ねて色鉛筆で絵を描き始めた。
その絵はまさに写真のように緻密で、それが話題になり個展や絵の販売をするようになった。
徐々に話題になり、地方紙などで取り上げられるようになり、
絵の注文も増えてきて、実際に絵をオーダーした人の話もネットに載るようになる。

ところが、ある方が絵をオーダーすると、すごく短時間で出来上がってきた。
上がった絵を見てみると、どこかで見たような構図。
すでにメディアで発表されていた写真と同じではないか。
「さては写真を丸写ししたか!? 著作権上も問題になるのでは?」
さらに上がった絵をよく見るとうっすらとロゼッタパターンが見える。
ロゼッタパターンとは印刷の時に網点が重なって見える模様のようなもの。
要は、ただの写真印刷だったわけです。

「これは絵ではなくて、ただの印刷物のプリントアウトではないのか?」
と問いただすと10数万の代金が返却されてきた・・・。

その後、その画家のホームページは閉鎖され、販売サイトもクローズされました。個展も中止。



何とも示唆に富んだ話ですよね。


絵を描く人のモラル。絵を買う人の知識。


私の原画をご覧になった方はよくわかると思うのですが、間違っても近くで見たら写真と同じじゃありません。

色鉛筆のタッチが結構荒々しく残っていますし、デザインナイフで削った跡も生々しい。

雑というかラフというか。「写真と同じ」なんて言ったら「写真」と「写真家」への冒涜ですね。

でも、これが「絵」としての「味」なのですよ。


さて、がんばって絵の続きを描こうっと。

posted by Ryota at 17:24| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年04月02日

色鉛筆。自宅周辺を描く。


あちこち出かけたり、地方へ行ったりすると実に魅力的な街並や風景を目にして、思わず「描きて〜」となり写真を大量に撮影したります。

また、自転車で走っているときに目にした風景などで、「あ〜ここ良いな〜」と思う場所などは後から改めてロケハンで訪れたりします。

そうやって私の風景画は増えていくわけですね。


でも改めて自宅周辺を見回してみると、まだまだ描いていない魅力的な場所もあります。

今回は以前描いた「小さな境界 練馬区貫井/中野区上鷺宮」という西武池袋線富士見台駅前にある路地。

ここを前回とは逆方向の入り口から見た風景です。

路地の向かって右が練馬区貫井。左側が中野区上鷺宮。

意外に都内の区界はこんな小さな路地だったりするものですね。

ちょうど駅前の商店を裏側から見るような感じですが、何とも昭和な香も漂い良い佇まいだと思いませんか?

まだまだ身の回りにも描いていない風景がありますね。


いつもは明るい日光と影を好んで描いていますが、今回は若干の薄日。

この雰囲気も路地に良く合っているような気がします。

「On the Border 中野区上鷺宮」
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今回はちょっと大きめのP10号サイズで描いています。

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2013年03月26日

色鉛筆。日常見過ごしているものを描く。


昨今は自己アピールのためのツールが非常に豊富ですね。

10年くらい前まではホームページとせいぜいBLOGくらいしかなかったのが、今はtwitter、mixi、facebookをはじめとする各種SNSが充実し、いい気になって手を出していると収拾つかなくなっちゃう。

私も絵描きとしての情報発信はfacebookがメインになり、なかなかblogまで手が回らず・・・。つい更新もおろそかになりますね。
そういえばホームページも更新してないや・・・。

ありがたいことに、ここを見ていただいている方もいらっしゃいますので、ちゃんと更新しないといけませんね。

今回の新作はまたまた東京埼玉の境目、和光市から。

風景画を描く場所を決めるとき、その全体の雰囲気や建物と道とが織りなす構図、高低差などがその決め手となります。

今回はまぁ雰囲気も良いのですが、何となく日常的には当たり前すぎて見過ごしているものにあえて注目してみました。

それがカーブミラー。

どこにでもありますよね。フツーに。

コイツをドンと中心に据えて描いてみたらどうなるだろうと・・・。

ミラーに映っている景色も手を入れて描くと、何となく風景の二重写しみたいでこれはこれで面白い。

絵のネタとなった景色は冬の午後ですが、何となく暖かい日差しも今日のような寒い日にはぴったりですね。

「カーブミラーのある抜け道 和光市白子」
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2013年03月14日

色鉛筆。でかい絵を描く。


前回メイキングをやったので、ちょっと間空いちゃった。

さて、5月のグループ展に向けての制作も行っているわけですが、そこで中心になる作品も作りたい。
中心となるからには目立つものを描きたい。目立つにはやはりでかい絵を・・・。

ということで今回のレギュレーションでは最大サイズがB2ですので、B2で描くことにしました。

例によってケント紙を木製パネルに水張りします。
B2サイズは728mm×515mmですので、キャンバスサイズのP20号(727mm×530mm)とほぼ同じ。
いわゆるキャンバスサイズ20号は、油絵の世界では全然大きくない。むしろ小さい方のサイズですね。
ところが色鉛筆の世界ではでかい。とてつもなくでかい。
面で塗れる筆と違って、点で線を描く色鉛筆。
大きな面積を塗るにはその線をいくつも重ねていかなくちゃぁならない。

細かいところはその特性を存分に発揮しますが、空や地面や広い面を単色で塗るのはもう修行。

ということで、比較的描く速度の速い私でも2週間近くかかりました。

「光が丘遠望 和光市南」
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場所は東京都と埼玉県との県境。 
白子川沿いの高台から光が丘方面を望んだ構図。
急坂が下りますが、遠景では再び土地が高くなるというちょっと面白い構図。
大雪時にクルマ置かせてもらったりしてお世話になった島忠さんと、その向こうに光が丘清掃工場の煙突も見えます。

20号サイズだと出来上がってみると色鉛筆には見えないですね。なんとなく油絵の雰囲気。
是非グループ展で現物をご覧ください。
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2013年03月04日

色鉛筆。風景画はこうやって描いている!メイキング最終回。


さあ、いよいよ最終回(本当かよ)!
今回は仕上げということで細かいところをチマチマチマチマチマチマ・・・・・・ww

屋根の庇などで影になる所などをBlackで強調していきます。
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さぁここでいよいよデザインナイフの登場。
窓の手すりのハイライトを表現するため、光のあっている左側を薄く細く削っていきます。
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雨樋なども同様に。
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樹木の細い枝などもデザインナイフで削ることでシャープに表現します。
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こんもりとした木々も、光を受けて光っている葉をデザインナイフで表現します。
別に葉の形に削る必要はなく、葉の中でも光っているところだけを削ればいいわけで、ちょこちょこ削るだけで十分表現可能。
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こんな感じになりました。
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続いて街灯の表現。
まず簡単にUltramarineで全体を塗ります。
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その後で光っている部分をデザインナイフ削り取ります。
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こんな風に。良い感じでしょ?
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今度は道路の溝に被さっているグレーチングを描き込みます。
(余談ですが、ロードの細いタイヤはこのグレーチングの溝に簡単にはまる。以前それで公衆の面前で大転倒やらかした・・・orz)

まずCoolgrey30%で下塗りして、その上からBlackを。
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こんな感じ。
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その後、金属の編目を表現するのにまたもやデザインナイフ。
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こんな具合に。
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Coolgrey70%で全体に表情付け。
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続いてマンホールも同じように。最近は結構デザイン凝ったマンホールが多くて描くのに難儀しますが、これはシンプル。
なので、Blackでテキトーに(笑)。
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ここは影になっているのでかなり暗い。なのでノリの良いPericiaのBlackで。
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続いて坂道の滑り止めの丸いヤツ(何て言うんだ??)。これもデザインナイフで表現します。
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後は他の細かいところを・・・。ゴミ捨て場の注意看板なども。
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書き忘れた樹木の影などもここで。
しかし光あたると、如実に雑なタッチがわかるな〜。
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さて、いよいよ大詰め。電線です。ここで何故かベンジャミン伊東が思い浮かぶ・・・。
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電線はすでに塗ってある空の上から描くので、ここでもPericiaのBlackを使います。
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最後に全体の色調調整。
明るさを強調するには暗さの強調が必須。ここでもPericia Blackでタッチアップしていきます。
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Terra Cotta(赤茶)で樹木の彩りも調整。意外に赤みあったりしますからね。
IMG_1266.jpg

さらにチマチマとデザインナイフで細部を整えます。
IMG_1264.jpg

IMG_1267.jpg

ブロック塀の石と石の境目などもデザインナイフで。意外に光を受けて明るくなっています。
IMG_1268.jpg

さらに影も調整。
IMG_1269.jpg

樹木の枝も影をより強調することで立体感を出します。
IMG_1270.jpg


はい!完成!!
20130304.jpg


プリントアウトした写真と並べてみましょう。色調も全体のデッサンも写真とは変えていること、おわかりになりますか?(写真光っちゃってちょっと分かりづらいですが・・・)
20130304b.jpg

最後に今回使用した色鉛筆です。
KARISMA COLOR
White, Black, Cool Grey30%, Cool Grey70%, French Grey70%, Poppy Red, Terra Cotta, Dark Umber, Light Umber, Beige, Cream, Canary Yellow, Dark Green, Cloud Blue, Blue Slate , Ultra Marine。計16色。
三菱Pericia
Black, White計2色。
20130304c.jpg

両方合わせて合計18色。これで全部です。意外に少ないでしょ。でもこれだけでほぼ十分。
あとは絵によって加える色は多少ありますが、だいたいこのセットでこと足りますね。

さて、これで4回に渡るメイキングは終了です。参考になりましたでしょうか?
不明点やここはおかしいなど、ご意見ありましたらどんどんお寄せください。
私の技法は絶対ではありませんし、多数ある描き方の中のひとつ。こんな描き方もあるんだなぁ〜程度に捉えていただけるとうれしいです。
また機会あれば是非メイキングはやりますのでお楽しみに!
posted by Ryota at 08:54| Comment(9) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年03月03日

色鉛筆。風景画はこうやって描いている!メイキングその3。


さて、第3回目です。

何か聞いてみたいことやわからないことがあればどんどん聞いてくださいね。
って、何か教室みたいになってきたwww。

今回は道路に落ちた影から塗っていきます。Coolgrey70%で。
IMG_1209.jpg

ハッチングでパネルをグルグル回しながら塗り込んでいきます。
IMG_1210.jpg

一番下のアスファルトも同じような感じで。ここも影になっています。
IMG_1211.jpg

さらにDarkUmberで表情付け。
IMG_1212.jpg

下のコンクリートブロックも同じように・・・。
IMG_1213.jpg

続いて樹木をさらに立体的にしていきます。Blackで濃い影を描き込んでいきます。
IMG_1215.jpg

下の樹木にも影を入れていきます。
IMG_1216.jpg


続いて、全体の彩度を落としていきます。
彩度とは鮮やかさ。実は自然に見た風景は、目立つことを目的に作られた人工物以外はそんなに鮮やかではないですね。
濡れた葉や夏の日差しなど意図的に鮮やかにしたい場合以外は、できる限り彩度を落としてくすませた色の方がリアルな質感が出せると思います。
そこでBlackを上から混色するような感じで、彩度をどんどん落としていきます。

まずは下の赤っぽい道路から。
IMG_1218.jpg

上の方の道路、影の部分を中心に彩度を落とします。これで日の当たっている場所との対比も強めます。
IMG_1220.jpg

左側の家屋壁面も同じように・・・。
IMG_1224.jpg


全く手を入れていなかった(入れるのを忘れていた・・・ww)上のマンションにちょこちょこと手を入れます。
ガラスに映った空ですね。
IMG_1225.jpg


ここまででこんな感じになりました。
IMG_1226.jpg


さて、続いてやっぱり全然触っていなかった空に手をつけます。
空の部分は何の色も乗っていないので紙のママ。パネルをグルグル回しながら塗っているので手のあとなど結構汚れています。
そこで消しゴムを使い、一度真っ白に戻します。ここでグリッド線も消しておきます。
IMG_1227.jpg

屋根の際など細かいところは細いペンシル型の消しゴムで。
IMG_1228.jpg


いよいよ空を塗っていきます。
まずは雲というかもやっている所をWhiteで。
IMG_1229.jpg

続いて、Blue Slateでザクザク空を塗っていきます。
ここからは連続写真でどうぞ!
IMG_1230.jpg

IMG_1231.jpg

IMG_1232.jpg

IMG_1233.jpg

こんな感じ。だいぶ絵になってきました。
IMG_1234.jpg

あとはさらに細かい部分を仕上げて完成ですね。
ということで続きは次回!!
posted by Ryota at 19:48| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年03月02日

色鉛筆。風景画はこうやって描いている!メイキングその2。


てなわけで、前回からの続きです。

前回はざっくりと大まかに色を乗せたので、今回は細かいところを。

私は黒(Black)や茶系の色(Light Umber、Dark Umber)で細かいところを描き込みます。
細かい説明よりも写真でご覧いただいた方が良いかな。

窓枠や細かいところの直線は定規を使います。このあたりをシャープに仕上げると見栄えが変わります。
IMG_1175.jpg

Blackを使い、はっきりと。
IMG_1176.jpg

コントラストを意識して濃いめにきつく描いていきます。
IMG_1177.jpg

若干薄い影の部分はLigt Umber、Dark Umberなどの茶色系で描いていきます。こちらもはっきりと。
IMG_1178.jpg

雨戸を彩色。ここも影になっているので茶色系で。
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屋根の庇で影になる部分も茶色系で彩色。このあたりもハッチングで塗っていきます。
IMG_1181.jpg

窓の格子も黒系で影を入れていきます。
IMG_1184.jpg

こちらも庇の影を彩色。
IMG_1185.jpg

壁面に汚れなどの表情をCoolGrey70%で。表情をつけるようなときは、できる限り軽い筆圧で。鉛筆はかなり横にして塗っています。
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さらに細かい部分を。一回色を塗った上から黒を入れる場合は、下の色の影響を受けるので隠蔽力の強いPericiaを使います。
IMG_1187.jpg

コンクリートブロックも表情付け。ここも同じように軽く・・・。
IMG_1197.jpg

ゴミ収集用の網をUltraMarineで。
IMG_1198.jpg


IMG_1199.jpg

ガードレールをCool Gray30%で。
IMG_1200.jpg

日の当たっているあかるい壁面はBaigeで塗っていきます。
IMG_1201.jpg

電柱の影をまずはLight Umberで。
IMG_1202.jpg

その上からFrench Grey70%で表情つけ。軽く軽く・・・。クロスハッチングで。
IMG_1203.jpg

一番日の当たっている明るいマンションの影の部分。ここはLight Umberで。
IMG_1204.jpg

さて、今度は樹木の表情つけ。イエローの上からLight Umberで深みを加えます。
IMG_1205.jpg

さらにDarkGreenでその上から深みを加えます。このあたりはパステルのような感じで塗っていきます。鉛筆の角度もかなり寝てますね。
IMG_1206.jpg

どんどん塗っていきます。
IMG_1207.jpg

だいぶ色が乗ってきました。今のところこんな感じ。
IMG_1208.jpg

さぁ、次回はいよいよ細かいところの仕上げへ・・・行くかな??
posted by Ryota at 17:58| Comment(3) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年02月28日

色鉛筆。風景画はこうやって描いている!メイキングその1。


pixivなんかに絵をアップしていると、メイキングを見せてくださいなんて要望がけっこうあります。
ありがたいことですね。

一応、これでも絵の描き方を教えている身でもありますし、奥ゆかしくワザを隠すほどのテクニックでもありません。
前にもやりましたが、ここらで一発かなり詳しくメイキングを公開しちゃいましょう。

題して「風景画はこうやって描いている!メイキングその1」


んじゃぁ、早速。

今回は5月のグループ展に向けて、テーマを決めて描いています。
その中から1枚を仕上げるまでリアルタイムで公開しましょう。

サイズはP8号(455mm×333mm)。

ギャラリーの規格で今回はパネルにケント紙を水張りします。
8号以上のサイズであれば、紙だけで描くよりもパネルかケントボードの方が描きやすいと思います。

IMG_1150.jpg

張り上がったパネルに20mm間隔でグリッドを引いていきます。方眼にする要領で。
中心の十字のみベージュ、後の線はブルー系で引いていきます。
IMG_1153.jpg


今回のネタになる風景写真をプリントアウト。

私はAdobe Photoshopでトーンカーブをいじり、明度を変えた物2枚作成しています。
いずれの写真もAdobe Illustratorで15mm間隔でグリッドを引いておきます。
IMG_1155.jpg

15mmグリッドの写真から20mmグリッドのパネルへ・・・。
つまり元の写真から133.3333・・・%拡大した絵をかくわけですね。

このグリッドによって、元写真から比較的正確に絵を描くことが出来ます。
ただし、カメラのレンズ効果で不自然なパースがかかることも多いので、完全に写真を写すことはせず自分なりの感覚で描き変えます。

早速下書きに取りかかります。

以前はグラファイト鉛筆で下書きしてましたが、鉛筆の線が少しでも残ると色鉛筆塗った時に濁るので、今は色鉛筆で下書き。

絵にもよりますがベージュ(Beige)かライトアンバー(Light Umber)使うことが多いですね。
IMG_1156.jpg

所々ダークアンバー(Dark Umber)なども使いながらこんな感じで下書きします。
IMG_1157.jpg

下書きはこれで十分。

早速色を塗っていきます。

どこから塗るか? もうそれはその時の気分次第。

ですが、やはり下地となる色から塗っていきます。

私の場合は黄色系から塗っていくことが多いですね。

樹木、道路、家の壁面や光の当たったコンクリートなど、空以外の場所はほとんど黄色成分を含んでいます。

今回は木々の下地から・・・。ごく普通の黄色(Canary Yellow)で塗っていきます。
IMG_1158.jpg

IMG_1159.jpg

次に道路。

ここは黄色でも良いのですが、影になる部分なので黄色よりも彩度が低めのベージュ(Beige)を塗っていきます。
IMG_1160.jpg

同じように家の壁面も。
IMG_1161.jpg

コンクリート製の壁(塀)も同じように。
IMG_1162.jpg

ベージュ(Beige)の色鉛筆が短くなってきたので描きにくい。そこで瞬間接着剤・・・。
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新品の色鉛筆に接ぎ木しちゃいます(笑)。
IMG_1164.jpg

これはお尻が平らなカリスマカラーならではのワザ。

さて、今度は道路でも滑り止めのついた場所。かなり赤い色なので、「Terra Cota」という赤茶系の色で塗っていきます。
IMG_1165.jpg

ザクザクとクロスハッチングで。このあたりは意外にラフな感じですよね。
IMG_1166.jpg

パネルをぐるぐる回しながら・・・・。
IMG_1167.jpg

シコシコと塗り込めていきます。
IMG_1168.jpg

道路の塗りむらをクリーム系(Cream)で混色していきます。
IMG_1169.jpg

コンクリート製の壁面も明るい所はクリーム系(Cream)で。
IMG_1170.jpg

IMG_1172.jpg

ゴツゴツしたコンクリートの塊などは、クリーム系(Cream)の上からグレー系(French Gray70%)で表情を付けていきます。
IMG_1173.jpg

他の場所も・・・。
IMG_1174.jpg

ということで、続きは次回!!


posted by Ryota at 19:07| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年02月25日

色鉛筆。遠近法を駆使してみる。


先週の色鉛筆教室の授業で「遠近法」について講義しました。

遠近法もきちんと理解しようとするととても2時間程度の枠では収まらないので、「さわり」というか概略ですけどね。

遠近法も大きく分けると「幾何学的遠近法」と「空気遠近法」と二つにわけることができます。
「幾何学的遠近法」は1点透視法、2点透視法、3点透視法を使い、定規とドラフターを駆使して設計者や建築士の皆さんがよく使用する方法ですが、簡単に言っちゃえば遠くの物は小さく見えるよ。ということです。
「空気遠近法」はダ・ヴィンチの「モナ・リザ」の背景で有名ですが、簡単に言っちゃえば遠くの物は薄くぼけて見えるよ。ということです。(えらい乱暴な解説・・・ww)

今回の場所は、前々回にご紹介した「おうちに帰ろう 和光市白子」と全く同じ場所。

前回はお稲荷さんを中心に左右の坂道を対比させた絵を描いたのですが、今回は視点を左側の坂道に移して坂道の下に広がる遠景を中心に。
遠景は東武東上線成増駅周辺ですね。何てこと無い住宅地と駅前の商業集積地ですが、こういう視点で見るのもなかなか新鮮です。

本来は前の絵と両方を一枚で描きたいのですが、やはり一枚絵で表現するには無理があり二枚に分けました。

眼下に向かって伸びていく坂道と遠くの建物群。

ここに幾何学的遠近法と空気遠近法が使われています。
普段、私自身遠近法をあまり意識して描くことはないのですが、たまたま授業でやったので何となく意図的に表現するようになっちゃいました。

まぁ、遠近法の理屈なんか知らなくたって良い絵はいくらでも描けますが、その仕組みを知ると何となくまた楽しく描けますね。

「成増遠望 和光市白子」
20130225.jpg

サイズ P10号(53cm×41cm)
制作日 2013年2月
posted by Ryota at 09:14| Comment(5) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年02月18日

色鉛筆。ちょっとノスタルジックに描いてみる。


成人の日に降った大雪でクルマが立ち往生し、やむを得ず駐車させていただいた島忠和光店さん。
ここへは時々買い物に行くんですが、先日もパーツクリーナーやらなんやらを買いに行きました。

ここは埼玉県和光市なんですが、白子川が県境になっておりかなり東京都と入り組んだ状態になっています。

で、島忠さんからちょこっと足を伸ばすと東京都練馬区土支田。

何を隠そう、私が2歳から24歳まで住んでいた所なんですね(生まれたのは兵庫県伊丹市)。

通っていた中学校も本当にすぐそば。
思わずフラフラと徘徊癖が出て、中学校までの通学路を歩いたりして。

実際、通学していたころは何とも思わなかった景色も、卒業後30数年も経ちゃぁ、違った風景に見えるってもんです。




中学校は県境の川沿いにあり、通学路も中学校に向かって下り坂に。

その通学路を歩いて行くと、「あ〜このお寺は変わってないな」「この家は昔のままだな」「ここは全部建て変わったな」と様々な思いが頭を巡り、道は鬱蒼とした木々の中へ。

傍らを通り過ぎたライトバンが下り坂に消えていくと、その先は通っていた中学校。

校庭でクラブ活動でもやっているのか、歓声が聞こえる。

中学校はまだ見えない。

坂を下りきったら、きっと目の前にさらに懐かしい建物が現れるな・・・・。


・・・・みたいにどっぷりとノスタルジーな感覚に浸ったアラフィフおっさんは、即座にカメラであちこち撮影し絵を描き始めると(笑)。

森本草介先生は「私の目にはセピア色のレンズがはまっている」と仰ったそうですが、私の目にも甚だ解像度は悪いようですが若干赤系のフィルターが着いているようで、実際の風景よりすこし赤被り気味に描いております。

実は茅場町にあるレクトヴァーソギャラリーにて、
Graphic Art Exhibition < 2013 >〜響感グラフィックの表現者〜というグループ展出展のお誘いをいただきました。
会期は5 月21 日(火)〜5月25日(土)(※日曜・祝祭日・月曜休廊)でまだ先なのですが、木製パネルに水張りしての納品ですので、旧作を出品するわけにはいかず新たに制作する必要があります。

この絵もそのグループ展向けに描いておりまして、P8号パネルにケント紙を水張りして支持体としております。

今後、この展覧会に向けて制作を続けていきます。

展示はパネルを額装なしで展示しますので、ダイレクトに画面そのものを感じていただけると思います。
ご興味ある方は是非ご来場ください。


「あの日の通学路 練馬区土支田」
20130218.jpg

サイズ P8号(33.3cm×45.5cm)
制作日 2013年2月

Facebookページでもリアルタイムで絵の記事を載せております。ご用とお急ぎでなければ是非・・・。
色鉛筆画家 林亮太 Tokyo Sketch


posted by Ryota at 16:24| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年02月13日

色鉛筆。逆光を描き倒してみる。


前々回に描いた「吹上観音 和光市白子」の場所から、200mほど坂を登って行くと実に良い風景が現れます。

このあたりは武蔵野崖線と白子川沿いの低地が入り組んでおり、高低差がたくさんある地形。

そこに武蔵野を思わせる雑木林がまだあちこちにあり、東京(東京近郊)とは思えないのどかな風景が広がります。

吹上観音のある交差点から、ちょうど笹目通りと白子川に挟まれるように道が伸びています。

そこからちょっと台地の方へ坂道が伸びているのですが、まさに私を誘っているかのような道。

フラフラと上がっていくと、ふつ〜の住宅地なのですが実に魅力的。

さらに歩いて行くと、右手が上り坂、左手が下り坂(こっちがもとに道に戻る)の三叉路。

しかも分岐点の森にはお稲荷さん!

森の木立には背後から傾きかけた陽が注ぎ、鳥居や木の幹にキラキラと反射している。

これを描かずに何を描くのか??と、小一時間・・・・ww


逆光のなかでは正面に見える物体がほとんど影になります。

で、輪郭にうっすらとハイライトが現れる。これをデザインナイフでそぎ落とすようにラインを入れて表現します。

アスファルトの微妙な凸凹やマンホールにも光は反射します。

葉も陽を受けているところはほぼ白に近い黄色に反射しています。

これらも黄色をベースに塗り、その上からグリーン、ダークアンバーで影を付けた後デザインナイフで処理。

影とハイライト。これを交互に描いていくことで逆光の表現をしています。

夢中で描いた一枚ですね。


このあと左の坂を下りておうちに帰りました。


「おうちに帰ろう 和光市白子」
20130213.jpg

サイズ F8号(38cm×45.5cm)
制作日 2013年2月
posted by Ryota at 08:43| Comment(3) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年02月06日

色鉛筆。細い棒をたくさん描く。


風景画を描くためにはネタとなる風景を見なければ描けません。

勉強のためや練習であれば、たとえば絵はがきや雑誌の写真を模写しても良いでしょう。
ただ、展覧会に発表したり、あるいはそこまでいかなくても自分のサイト上でアップして、不特定多数の方に自分の絵を見てもらうのであればやはりその絵はオリジナルでなければいけません。

少なくとも写真を模写するにしても自分で撮った写真、もしくは著作権がフリーのものである必要があります。

で、最近風景画を描くためのロケハンをちょっとサボり気味だったわけですね。

要はネタ切れを起こしておりました。

んじゃぁ静物画か人物画でも描くべかな・・・。と思いつつ過去のロケハン写真データを眺めておったわけです。

そこで目にとまったのが昨年5月頃にロケハンした北区十条あたりの住宅地。

ここの風景は今まで何枚も絵にしているのですが、ちょうど以前描いた絵のすぐそばの階段路地写真がひっかかり、早速それを元に描くことにしました。

いつも絵を描くときにはロケハンしたときのイメージが薄れないうちに描きます。
写真を参考にはしますが自分の目で見たイメージを大事にしたいからですね。

ただ、この時の写真は昨年5月。さすがに記憶も薄れがち。
それでもかなりの枚数撮影していたので、色々と脳内で再構成。

もとの写真がたまたま太陽が陰ったのか、若干日差しが弱い。
せっかくの階段路地なのに、手すりや柵がいまひとつディティールがはっきりしない。
そこで、かなりコントラストを強めに日光を再現してみました。
そうすると棒状の柵や手すりがはっきりして、何とも特徴的な風景になります。
しかし物事はほどほどが肝要で、やたらと棒状のものを描く羽目になりました。

以前描いた絵はこれ。
「青空めざして 北区上十条」
20120528.jpg
サイズ F8号(45.5cm×38cm)
制作日 2012年5月

この階段をあがり、視線を左に向けて見える風景が今回のこれ。
「階段路地 北区上十条」
サイズ F8号(45.5cm×38cm)
制作日 2013年2月
20130206.jpg

この絵の一番手前に描かれている白い手すりが、「青空めざして・・」の向かって右側の手すりです。
連作ではないですが、2枚続けて見ても面白いですね。

こういう棒状のものをたくさん描くときは、前々回のお稲荷さんもそうですが遠慮無く定規使います。
特にハイライト入れるために削るには必須ですね。

しかし棒が多いな・・・(笑)。

Facebookページでもリアルタイムで絵の情報を発信しております。どうぞご覧ください。
http://www.facebook.com/ryota884tokyosketch
posted by Ryota at 09:21| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

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