2006年07月08日

太平洋の翼

40ヅラ下げていつもギターだ自転車だとはしゃぎまわっているSWEETでございます。


私も結構な趣味人間なのですが、メインのギターと自転車以外に「飛行機」というヤツが好きなのです。


当然、映画も飛行機&戦争モノを好みます。


ところが私、実は全く映画ファンではありません。


日ごろ音楽&映像ソフトを扱う会社に勤務していながら、映画はほとんど見ません。


そんな私が外資系CDショップにフラっと立ち寄ったときに、つい購入してしまったDVD。


小学生の頃かなぁ。テレビでやっていたのをかじりついて見た映画でした。


それが「太平洋の翼」。



太平洋の翼

太平洋の翼



  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2005/07/22
  • メディア: DVD


1963年の東宝作品。


主演は三船敏郎、加山雄三、夏木洋介、佐藤允。


これは実際に当時の航空参謀・源田実大佐(真珠湾攻撃の立役者でもある)が指揮した新鋭戦闘機「紫電改」装備の343航空隊をモデルにしています。


 


昭和20年の敗色濃い日本。


すべての戦術が特攻へ傾きつつある中で、精鋭を集めた戦闘機部隊で制空権の奪回を目指す・・・・。


フィリピン、硫黄島、ラバウルなど南方に点在してる腕の立つ戦闘機搭乗員を部隊編成のために召還するところから物語は始まります。


 様々な苦難の末、内地に帰還。四国の松山の343航空隊に終結。


部隊の練度を上げるため、実戦を避け敵機来襲時にも空中退避。


この姿勢を特攻に出る部隊から非難されながらも「戦うためだ」と訓練に明け暮れる。


そして運命の3月19日。


呉の海軍基地を攻撃に来襲した米海軍機動部隊艦載機を迎え撃つ343航空隊。


57機撃墜の大戦果を上げるも、その後物量に物を言わせて攻撃してくる米軍に、櫛の歯が欠けるように人員を消耗する343空。


片道特攻に出撃する戦艦大和を護衛し、来襲するB29を迎撃。


佐藤允、夏木洋介、加山雄三扮する各戦闘機隊隊長も次々に戦死し・・・。


 


まぁ、以上がざっくりとしたあらすじです。


 


さて、映画の出来は・・・・・。


1963年の映画です。当然CGはありません。


大空中戦のシーンはもちろんピアノ線に吊るされたミニチュアです。


勇ましい発進のシーンも実物大に作られた木製模型の紫電改です。


 


時代考証めちゃくちゃ、ストーリーも大馬鹿野郎にもかかわらず、実機とCGをフルに使った「パールハーバー」のようなハリウッド映画には及ぶべくもありません。


でも、良いのですよ。


確かに空中戦シーンなど、今の目で見るとチャチですわ。


でも故円谷英二さんの渾身の特撮。当時の最先端です。


 また、邦画の戦争映画にありがちなお涙頂戴シーンがあまり無く、どちらかというとハリウッド的な活劇に仕上がっています。


特に秀逸なのが、佐藤允と渥美清の上官&部下のコンビ。


この二人の掛け合いは戦争映画ではなく上質のコメディ映画を見ているかのようです。


敗戦間近の日本を舞台にした戦争映画ですから、まぁそんなに明るい映画にはなりません。


でも1963年当時の日本において、このエンタテインメント性は素晴らしい。


 買って良かった・・・・と思えるDVDでした。


 


さて、実際の343航空隊。


映画でも題材になった、敗戦間際の精鋭を集めて編成された戦闘機部隊。


これは事実です。


この、どことなく「七人の侍」を髣髴とさせる舞台設定がまた日本人の琴線に触れますね。


装備機は「紫電改」。


おそらく日本では零戦の次に有名な戦闘機ですね。


奇跡のエンジンと呼ばれた2000馬力級の「誉」エンジンを搭載し、20mm機銃4丁を装備。


日本機にしては防弾を考慮した設計。


最大速度594km/h。


零戦の後継機「烈風」がなかなかモノにならない中、実質零戦の後継機として最優先に生産されました。


しかしB29による空襲で生産も思うに任せず、結局400機あまりのみ生産。


組織的運用も、この343航空隊だけでした。


 


日本では非常に評価の高い戦闘機ですが、アメリカのP51やP47などが軒並み700km/h超の速度で戦い、同じ敗戦国のドイツでは800km/hを超えるジェット戦闘機・メッサーシュミットMe262が実戦配備されていたことを考えると、農業国日本の限界を感じますね。


ちょうど同じ頃、ドイツではヒトラーやゲーリングと喧嘩して、戦闘機総監という役職をクビになった撃墜王=アドルフ・ガラント中将が、各地の腕利きを集めて第44戦闘団(JV44)を編成。


装備機はメッサーMe262のジェット戦闘機。


301機撃墜のゲルハルト・バルクホルンをはじめ、騎士鉄十字章を持ったパイロットばかりを集めて末期のドイツ空軍に花を添えました。


同じようなエピソードで大変興味深いですが、やはり工業国ドイツとの差を痛感します。


紫電改と343空については


紫電改の六機―若き撃墜王と列機の生涯

紫電改の六機―若き撃墜王と列機の生涯



  • 作者: 碇 義朗

  • 出版社/メーカー: 光人社

  • 発売日: 2004/09

  • メディア: 文庫
がお勧めです。

蒼空の器―若き撃墜王の生涯

蒼空の器―若き撃墜王の生涯



  • 作者: 豊田 穣

  • 出版社/メーカー: 光人社

  • 発売日: 1992/12

  • メディア: 文庫


343空 戦闘701飛行隊「維新隊」 隊長 鴛渕孝 大尉(兵68)について、兵学校同期の豊田譲さんが書かれたノンフィクション。


泣けます・・・・。


 


模型なら


1/48 川西 N1K2-J 局地戦闘機 紫電改 後期型 #JT74

1/48 川西 N1K2-J 局地戦闘機 紫電改 後期型 #JT74



  • 出版社/メーカー: ハセガワ

  • メディア: おもちゃ&ホビー



1/48 川西 N1K2-J 局地戦闘機 紫電改 前期型 #JT73

1/48 川西 N1K2-J 局地戦闘機 紫電改 前期型 #JT73



  • 出版社/メーカー: ハセガワ

  • メディア: おもちゃ&ホビー


がお勧め。


 


 


日本でただ一箇所、実物の紫電改が見られる場所・・・・。


南レク紫電改展示館


http://www.asahi-net.or.jp/~ku3n-kym/heiki/nanreku/nanreku.html


上記の「紫電改の六機」を一読後、訪問してみたいですね。


きっと涙無しには閲覧できないでしょう。

posted by Ryota at 21:14| Comment(19) | TrackBack(0) | 飛行機
この記事へのコメント
ちょっと見てみたいと思いました。
古い映画でも面白いものはたくさんありますね。
僕の場合は洋画ばかり見ているのですが、
チャップリンの「独裁者」や「モダンタイムス」とか、ルーゲーリックの映画の「打撃王」とか、面白かったですね。
Posted by うぃん at 2006年07月09日 01:07
じゃぱにーず版トップガンですね。渥美さんが出ていたら、どうしても笑っちゃうでしょうね。(^^;
紫電改はCFSIIでよく乗りました。操作しやすいんですよね。旋廻能力も高かったし。もちろん実際には乗った事ありません。(笑)
Posted by moonrabbit at 2006年07月09日 01:08
これまたマニアにはたまらなさそうな記事ですねー
映画、ちょっと観てみたいかも・・・
そういえば、戦争映画ってあんまり観ませんね・・・
Posted by tamegorou at 2006年07月09日 02:35
ゼロ戦のプラモ大好きでした!
紫電改って「紫電」の改良版なんですよね。で最後に「改」でしたっけ。

なんか戦時モノのマンガとかよく読んだなぁ。
戦艦大和の本とか。しかしいまごろ流行られてもなぁって気分です。

なんかすごくいいたい一言よろしいでしょうか。
めっさシュミット! \(゚∀゚)☆\(ーー ;) エエカゲンニセイ
Posted by サダー at 2006年07月09日 03:00
これは観てみたいです・・・が、戦争は嫌いです。
経済制裁ももう少し待って欲しいところ・・・(ーー;。
 
紫電改は紫電の改良版・・・と...〆(・・ )メモメモ。
Posted by haru_one_of_a_kind at 2006年07月09日 09:39
いつも思うのですが、自分が生まれる前の日本映画って、なんだかとっても不思議な世界ですよねー。w (;^Д^)ノ
子供の頃はミリタリー系のプラモが全盛でイパーイ作りました。 ∠(^ω^)
しかしあの頃は子供向けの百科とか戦争関係の本があふれていましたよね。今では全く考えられません。w (ノ∀`)アチャー

(^ー^)ノシ
Posted by モッズパンツ at 2006年07月09日 14:59
実物かなり見たいけど愛媛は遠いですね。
Posted by masiko at 2006年07月09日 16:19
レアですね!飛行機もですか・・・。僕はギターと自転車とクルマです、空までは飛びたてませんでした。
Posted by eddie at 2006年07月09日 18:03
40ヅラ下げて、いまさらギターを再開(再々々々々々々々々々々々々々開?)している誠大です。
(^^ゞ
Posted by 誠大 at 2006年07月09日 19:50
子供の頃、自分が生まれる22年前に、戦争があった事を物凄い遠い昔と思ったものですが、今から、22年前というと私は17歳だったんですねえ。そう考えると、戦争があったのって、すごく近い過去だったんだなあって思うようになりました。
そう考えると、科学の進歩って早いものですね。
半世紀前には、日本の戦闘機の速度は速くても500〜600km/hだったのですか。
今じゃ、リニアモーターカー(まだ実用化されてませんが)が同じようなスピードで安全に地上を運行しようとしている・・・。
なんだか不思議な感じがします。
Posted by trek1200_nori at 2006年07月09日 23:30
「太平洋の翼」、ぜんぜん知りませんでした。
ぜひ見たいですね。特撮も大好きなんで。
本物の紫電改、愛媛にあるんですか。
修学旅行以来行ってませんが、マジ行きたいっす。
Posted by mabo at 2006年07月10日 17:38
>皆様。今回のような食いつきにくいマニアックな話題にも関わらずご訪問くださり、ありがとうございます。

>うぃんさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
「独裁者」は当時のチャップリンの置かれた立場と時代背景を認識していると非常に興味深く鑑賞できますね。特にクライマックスの演説シーンは圧巻。

>moonrabbitさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
日本機は操作しやすいですよね。速度よりも旋回性重視で作られていますから。
実機に乗れるものなら乗ってみたい・・・・。

>tamegorouさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
映画もやはり好き嫌いがありますからね。日本の戦争映画って聞くと、普通の方は尻込みすると思います。
この映画は見やすい方だと思いますね。

>サダーさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
ちょうど自分が小学校低学年の頃、戦記ブームだったような気がします。サンデーとかマガジンの巻頭カラーが大和や零戦だったんですから・・・。
英国製のスピットファイヤーでもひとつ・・・。

>ハルさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
いや、経済制裁にしろ戦争にしろ立派な外交手段なのですよ。
国家として主張しなくてはならないときは、段階を経て主張すべきですね。

>モッズパンツさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
1963年製の映画・・・・私・・・・生まれていました。
2歳だけど。
考えてみたら終戦から20年経っていないわけですから、まだ生々しい感覚だったのかもしれませんね。

>masikoさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
そうなんです。一度行ってみたいんですけど遠い・・・・。
親父の生まれ故郷なんですけどね。

>eddieさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
実はクルマも好きだったりします。
スバルのインプstiに乗っています。

>誠大さん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
誠大さんが40代とわっ!!!!びっくりしました。
楽しければ何でもアリでしょう!歳を考えてはいけないかもしれませんね。

>trekさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
そうなんですよね。20年って考えようによっては遠かったり近かったり・・・・。
戦争は、悲しいかな、科学を最も進歩させる重大要素ですね。

>maboさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
実はこの時代の日本の戦争映画、結構面白いですよ。
同じ東宝で1966年には「ゼロファイター大空戦」という映画が、ほぼ同じキャストで撮影されています。
残念ながらこちらはまだDVD化されていないようですが・・・。
Posted by SWEET16 at 2006年07月10日 22:32
実は「紫電改の鷹」なんて漫画をむさぼり読んでたクチだったりします。
昭和18年以降の日本はもう、ロクな燃料もなく、エンジンを作っても設計通りの性能は当然出せなかったみたいですね。しかも本土爆撃が始まってからは軍需工場の設備や熟練工も足りなくなって、とてもじゃないけれど戦争なんかやってられない状況だったようです。
「富嶽」なんて6発の超大型爆撃機でアメリカ本土爆撃とか、ロケット機の開発だとかジェット戦闘機に近い性能の反転プロペラ機だとか勇ましいことは言ってたんですけどね、、、、ってその時代にはさすがにまだ生まれてませんでしたけど( ̄▽ ̄;)
Posted by Tad at 2006年07月13日 18:48
>Tad先生。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
あ〜「紫電改のタカ」。読みました読みました。
最終回のタイガー・モスキトンとのエピソードはしっかりと「沈黙の艦隊」にパクられたような・・・。

太平洋戦争末期は本土爆撃の影響もさることながら、南方からの物資輸送の船舶がことごとく米潜水艦の餌食になってしまったことが大きいかもしれません。
Posted by SWEET16 at 2006年07月13日 22:51
男性は40からが 素敵じゃないですか・・^^☆
どんどん 40ヅラさげて はしゃいでくださいね☆
SWEET16さんの ギター大好きですから
Posted by Rucci at 2006年07月14日 17:09
今回、母のお見舞いで実家にかえってきましたが 2日間は妹の家(西明石)に泊めてもらってきました。
んで 妹といろーーーーーーーんな話、飲みながらしてきました。
で、「いま会ってみたいひと」の話になり・・・昔の恋愛話に花が咲き・・・w
前になんか飛行機だっけ?の話のときにも書いた気がするんですけど 昔付き合ってた彼氏が 戦闘機だとか好きだった人だったんですよね。部屋にはプラモデルの飛行機やら戦闘機がぶら下がってました。
その彼(同級生だった)と 妹、何年か前に 電車で乗り合わせたらしい。
彼は 奥さんらしい人と一緒だったようで。
でも 妹と一瞬目が合ったけど その後はずっと寝たフリしてたらしい。きまずかったのかなぁ?www
4年近く付き合ってたしなぁ・・・
なぁんて ちょっと甘酸っぱい気分になったりなんかして。
そういや 彼、ロード乗ってたっけ。
ネコちゃんも好きだったみたいやし。
なんかsweetさんと かぶるんよねぇ〜〜 ( -_-)フッ
Posted by まりのすけ at 2006年07月15日 18:34
>Rucciさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
うれしいです。そう言って頂けると。
まぁ、でも、天下無敵のオヤジなんですけどね。
チョイ悪でもないし。

>まりのすけさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
帰省、ご苦労様でした。大変でしたね。
そうですか。元彼と被りますか・・・。
40過ぎてこんなのもいかがなモノかとも思いますが・・・。
Posted by SWEET16 at 2006年07月15日 22:55
(☆ω☆)わ!わわ!! 面白そう!!
beko、映画大好きなんです^^ こういう作品は見たことがなかったんですが、一気に興味津々♪ 探して観てみます!!
Posted by at 2006年07月16日 21:48
>bekoさん。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
レンタルには無いかも・・・・。
でも女性でも十分観賞に耐えると思います。
探してみてくださいね。
Posted by SWEET16 at 2006年07月18日 22:45
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