2013年09月26日

色鉛筆。都会のオアシスを描く。


久しく都心方面の絵は描いていなかったですね。

もともと住宅地の絵が好きですし。

ただ、東京って都心部でも結構面白いところ多いんですよね。大都市の割には緑もあるし。

フリーになってから色々な手続きや人と会う用事などで、最近は会社員時代より出歩くことが多くなったんですけどね。
つい用事と用事の合間にちょっと足を伸ばしてウロウロと美味しい風景を探します。

この間は湯島方面に行ったんですが、案の定ありました。

このあたりもそこそこ坂が多く、場所によっては階段路地になっていたりします。

ウロウロと歩いていると坂道の途中に神社が・・・。

湯島の神社といえば湯島天神や神田明神が有名ですが、ここで出会った神社は「御霊社」(ごりょうしゃ)という神社。

坂の上から見ると、遠くに高層ビル。その手前に様々な建物があり、一番近景には神社の樹木。
まるで都会のオアシス。

お祭りがあるのかな?幟が多数はためいています。


前々回の川越では一本の幟で風を表現しましたが、沢山あっても面白いですね。描くの大変だけど。

無機質なビルと青々とした緑。

初秋の風を受ける幟。

光、風、樹木の香り、ちょっと都心を忘れる良い道でした。


「都心の神社 文京区湯島」
20130926.jpg

サイズ F6号(410mm×318mm)
制作日 2013年9月
支持体 BBケント紙
画材  カリスマカラー/三菱ペリシア
posted by Ryota at 19:10| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年09月19日

色鉛筆。近景と遠景の対比を描く。


9月16日よりようやく完全フリーランスとなりました。

会社退職の手続きや、個人事業主の登録、社会保険の切り替えなどでバタバタの毎日。

なかなか絵を描く時間もないなぁ・・・という所ですが、それでもちゃんと描いています。

まぁ、本当に好きなんでしょうね。

今回も場所は板橋区赤塚。

今までは自転車通勤で通過していた場所ですが、フリーになってからは比較的自由に自転車に乗れます。

毎朝一応乗ってはいるのですが、やはり赤塚あたりの風景は格別。

つい、今まで見逃していた場所などを求めてウロウロしちゃいますね。

そこで見つけたのが今回描いた景色。


赤塚には乗蓮寺という東京大仏で有名なお寺があります。

東京大仏ってたしか国内第三位の大きさなのに、イマイチ知られていない。

やっぱりまだ新しいからかな。

ま、とにかく高低差のある場所ですから、ちょっと気になった階段路地を上から見ようと近づいてみると・・・。

道路に向かって下りの階段があるのですが、道路の向こう側がまた高くなっている。

その高くなった場所に多い茂る樹木。

さらに樹木の向こうに乗蓮寺の屋根が顔を覗かせています。


これはちょっと23区内の景色には見えませんね。

近景の階段前にある手すり。遠景の乗蓮寺。

視点は高い場所から低い道路へ。そしてまた高い甍ね。

かなり空間的奥行きを感じる景色ですね。

このあたり、まだまだ良い景色がありそうです。

「乗蓮寺遠望 板橋区赤塚」
20130919.jpg

サイズ F6号(410mm×318mm)
制作日 2013年9月
支持体 BBケント紙
画材  カリスマカラー/三菱ペリシア
posted by Ryota at 22:47| Comment(5) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年09月12日

色鉛筆。街の風を描く。


以前、江の島を描いた絵で、海からの風を表現してみましたが、今回は街中の風を描いてみたいと思います。

「風の表現」って光と違って具体的に描くのは難しいですね。
光ならば「影」と「反射」を描くことで表現することが可能です。

「風」は何を描くと表現できるかな。

すぐ思いつくのは、なびいている木々の梢なんかがわかりやすい。
ただ、木々がなびいている様子って結構強風のイメージが強くなっちゃう。

おだやかな、ほのかに頬にあたるような風。

これを表すに的確なのが、江の島でも使った「のぼり」。

海外じゃぁ「旗」なんかがポピュラーかもしれません。

でも日本だと「旗」使うと祝日っぽくなっちゃうし、国旗系は意図しない政治的メッセージになる可能性もある昨今。
(日章旗にせよ旭日旗にせよ変に気を使わず堂々と掲げたいものですが)

で、ポピュラーなのが「のぼり」。

これ、日本特有なんですかね?海外詳しくないのでわかりませんが、少なくともNYとかでたくさん目にした記憶はないな〜。

日本だと、商店街はもちろん、住宅地にも結構な頻度で「のぼり」を目にしますね。
前回上げた板橋区赤塚の住宅地風景にも「ひったくり注意」みたいな「のぼり」あったし。

で、今回の絵は川越の喜多院そば。

喜多院への参道(なのかな?)に建つ歴史ありそうなお豆腐屋さん。

そこにはためく「のぼり」がなんとも印象的だったんですね。

決して強風ではなくいわゆるそよ風ですが、柔らかく空気をはらんで動いている「のぼり」を描くことで風を描けないかな?

と言うことで描いてみました。

臨場感を得るために、建物に貼ってあるポスターなんかもかなり力入れましたが、やはり一番時間かけたのが「のぼり」。

いかがでしょう?

風を感じていただけましたでしょうか?

「風を感じて 川越市久保町」
20130911.jpg

サイズ F6号(410mm×318mm)
制作日 2013年9月
支持体 BBケント紙
画材  カリスマカラー/三菱ペリシア
posted by Ryota at 07:17| Comment(7) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

2013年09月04日

色鉛筆。朝の逆光を描く。


もうね。やっつけみたいなタイトルですけどね。

でもそんなことなくて、前回が順光ならやはり逆光も描いておこうかと。

逆光ってのは光源に向かっているので、ものすごく眩しい。

この眩しさを如何に表現するか?が肝心なところですし一番難しいところです。

光源に向かっているわけですから、対象はシルエットになりがちですね。

で、そのシルエットは光を背景にくっきりと際立つわけです。

また、若干でも光源に対して斜めになっていれば、その面は強烈に光を反射します。

そしてその面から角度が付いて光に正対している面は完全な影になります。

このコントラストを最大に取れば、ものすげえ眩しい絵になります。

Photoshopなどの画像加工ソフトをお持ちならおわかりかと思いますが、

RGBモードの画像データをトーンカーブいじって明るさと暗さを強調する作業をアナログでやる・・・ということですね。


さて、今回も舞台は板橋区赤塚。

前回の順光の絵は赤塚溜池公園内の郷土資料館脇の下り坂のさらに脇道からみた風景。

そこから下り坂を下りきり、溜池公園をぐるっと回るように美術館方向へバス通りを走ります(ロードバイクでね)。

そうすると最初の信号(角にセブンイレブンがある)がありますので、そこを左折。

目の前に斜度20%はあろうかという激坂が立ち上がります。

さぁ、ここから二つ目の峠。印象としてはグランツール超級クラスですが200mほどで登り切ります(笑)。

このほぼ頂上に近い所から振り返って美術館方面を見た絵が3回ほど前に描いた「都会の里山 板橋区赤塚」。

国道17号バイパスの交差点を過ぎると多少登って頂上の山岳ポイント(笑)に到達。

ここから真東に向かって新高島平駅方面へのダウンヒルが始まるんですが、そこから見た風景がこれ。

遠景に都立赤塚公園の森がまるで遠くの山並みのように見え、坂道にそって立ち並ぶ建物や並木がキラキラと朝の光を反射。


まさにサングラスが無いと目も開けられないような朝日が差し込む風景。

影はひたすら黒く、光は何も塗らないホワイトに。

一番明るい場所の隣に一番暗い場所。

こんな感じでどんどんコントラストをつけていきます。

路面も坂の下の方は朝日を反射して白い。

手前は素材感を出しながら明るい茶色で舗装を表現。

道路はグレーじゃないよ。ここが「色を感じる」大事なポイント。

草木の葉も緑の部分より「白」と「黒」を中心に。

さぁ、これでエドワード・ホッパーばりの「サングラスが必要な絵」になったかな?


「On the sunny side street 板橋区赤塚」

20130904.jpg

サイズ F6号(410mm×318mm)
制作日 2013年9月
支持体 BBケント紙
画材  カリスマカラー/三菱ペリシア

BGMはジョン・ピザレリで!
posted by Ryota at 09:32| Comment(4) | TrackBack(0) | 色鉛筆画/イラスト

お帰りにクリックいただければ幸いです。
↓↓↓↓↓
にほんブログ村 美術ブログ 色鉛筆画へ

にほんブログ村